「ウエスタンのシステムでJazzを聞く会」に行ってきました-1
3月にJazzのレコード、CDの演奏会がありました。
長くなってしまったので、2回に分けて報告します。
会場は埼玉県。JazzのCD、レコードをかけてくれるので、
Michel PetruccianiのSolo Live
ロシアのピアニスト David Gazarov Jazz Time
Brian Bromberg WOOD
のCD3枚を持っていきました。
この会場に行くのは2回目です。
大きなホーンスピーカーが並んでいます。
使用するオーディオはパンフレットによると
■アンプ:Western Electric 86C
■スピーカー:Western Electric 26A HORN 3WAY SYSTE
■ターンテーブル:EMT 927st
■カートリッジ:EMT TSD15
■オープンリールプレーヤー:TELEFUNKEN M15
■CDプレーヤー:PHILIPS LHH900
高音から低音まで、すべてウエスタンのシステムとのことでした。
(詳しくは写真を)
アンプも私には理解不能。
ラックのように大きなアンプには、真新しい真空管(おそらく211)がささっています。
この真空管とCDプレーヤーだけ新し気な感じです。
これがパワーアンプだとすると、プリアンプはどの部分なのか…巨大なアッテネーターが目を引きます。
電源のあたりにコンデンサらしきものが並んでいたりして、大変興味をそそります。
演奏会は午前10時から始まり、それぞれ持ち寄った音源を再生します。
Arne Domnerus Limehouse Blues
McCoy Tyner Ebony Queen
Thelonious Monk Reflections などなどです。
聴き始めの印象は、私の好みである”キレイな音”とは少し違います。
シンバルがキレイに、遠くのものは遠くで鳴るように聞こえるとか、バスドラが“ズドッ”と響くとか、ウッドベースの低音の伸びはどうか、とか…そういう尺度です。
その尺度から聴くと“かまぼこ型の周波数特性”という感じがします。
しかし、その感じというのは表面的なものであって、あとで強い印象に残る経験をしました。
持参したCDをかけてもらいました。
Take FiveをロシアのピアニストDavid Gazarovが演奏している曲です。
静かな導入から、演奏はだんだんと人を不安にさせるように展開し、ちょっと怖い感じがして、最後は静かに終わる。という構成です。
ここで聴いていると、だんだん不安になる感じや、演奏の盛り上がりの恐怖を余計に感じました。
家で聴いてもなかなかこうは…このシステムにはこうして人の心理に迫る力があると感じました。
演奏についても、演奏者とレコーディングエンジニアが、演奏する場所の広さや音の響き具合をはじめ、演奏のイメージ、マイクの位置、音量などについて入念に打合せ、一つの方向を向いて録音に向かったのだろうと思います。
もう一度書きます。再生音を聞いていると、特性は“フラット”というよりも“かまぼこ型”というか、その中で”まだら”に下がった部分があるような感じがするのですが、これをなんと言ったらいいのか…
そして、シアター用の音響は、さすがに力強く人の心まで揺さぶります。
繊細さと力感は相反するのでしょうか
両方が聴けるセットというものは矛盾のために存在しない??
<つづく>